申請から支給決定までにかかる期間はどれくらい?
障害年金を申請した後、実際に支給決定が下りるまでには一定の期間がかかります。申請を検討している方にとっては、「どれくらいの時間がかかるのか?」という点が気になるところでしょう。
本記事では、障害年金の申請から支給決定までにかかる一般的な期間の目安や、審査が長引く理由、スムーズに進めるためのポイントについて解説します。
1. 申請から支給決定までの一般的な期間
障害年金の審査期間は、申請してから約 3か月~6か月 かかるのが一般的です。ただし、ケースによっては 6か月以上 かかることもあります。
申請から支給決定までの流れと目安期間
- 必要書類の準備(1か月~3か月)
- 診断書の取得、病歴・就労状況等申立書の作成
- 年金事務所での書類確認
- 年金事務所での書類受付(即日)
- 日本年金機構による審査(3か月~6か月)
- 初診日の確認
- 保険料納付要件の確認
- 障害の程度の審査
- 支給決定通知の送付(1週間~2週間)
- 年金の振込開始(決定から1か月~2か月後)
2. 審査が長引く主な理由
障害年金の審査がスムーズに進めば3か月程度で決定されますが、半年以上かかるケース もあります。その理由には以下のようなものがあります。
(1) 書類に不備がある
提出書類に 記入漏れや誤り があると、審査機関から問い合わせが入り、その分審査期間が延びてしまいます。
例:
- 初診日の証明が不足している
- 診断書の記載内容が不十分
- 病歴・就労状況等申立書の記述が曖昧
(2) 初診日の確認に時間がかかる
初診日は障害年金の重要な要件のひとつです。医療機関がカルテを廃棄していたり、複数の医療機関を受診していたりすると、確認作業が長引くことがあります。
(3) 障害認定基準の審査が難航する
障害の状態が「認定基準の境界線上」にある場合、慎重に審査が行われるため時間がかかることがあります。
例:
- 精神障害の診断で日常生活の影響度が不明瞭
- 身体障害で日によって症状が異なる場合
(4) 審査件数が多い時期
年金機構の繁忙期(年度末など)には審査件数が増えるため、通常より時間がかかることがあります。
3. 申請から支給決定を早めるためのポイント
(1) 書類を正確に作成する
不備があると手続きが遅れるため、提出前にしっかり確認 しましょう。年金事務所で事前に相談するのも有効です。
(2) 初診日の証明を確実に取る
初診日を証明する書類(受診状況等証明書など)を早めに準備することが大切です。
(3) 診断書の内容を精査する
診断書が詳細に記載されているほど、審査がスムーズに進みます。医師に「日常生活での困難さ」などを具体的に記入してもらうようお願いしましょう。
(4) 社労士に相談する
社会保険労務士に依頼することで、書類作成の不備を防ぎ、スムーズな申請が可能になります。
4. 支給決定後の流れと初回振込日
支給決定が下りると、年金機構から「年金証書」と「支給決定通知書」が郵送されます。
- 支給決定通知の到着:決定後1~2週間
- 初回振込:決定の1~2か月後(2か月分まとめて支給)
支給が決定した月によっては、振込まで時間がかかることもあります。
5. まとめ
障害年金の申請から支給決定までの期間は、通常3~6か月 ですが、ケースによってはそれ以上かかることもあります。
✅ スムーズに進めるためのポイント
- 事前に必要書類をしっかり準備する
- 書類の不備を防ぐために年金事務所や社労士に相談する
- 初診日の証明を確実に取る
- 診断書の内容を医師とよく確認する
障害年金の申請は時間がかかるため、できるだけ早めに準備を進めましょう!